「13」はとてもイメージが強い数ですね
『不吉な数字のイメージ』が多いから
でしょうか?
理由も知らなかったりにも関わらず
『不吉な数』そう思い込んでしまっている
事が多いのです
『最後の晩餐』においてユダが13番目の
人物であった事から「13」はユダを表して
キリストの死を連想させ、裏切りや不吉と
イメージが重なっていますね
「13」は象徴的な意味からも特殊な数です
「12」という宇宙や調和を表す数を超えて
神秘的な意味を持っているのです
占星術の12星座においての獣帯は『宇宙』
そのものを表しています
そして「12」は1、2、3、4、6 の数で割る
事が出来ます
自然数で、それ未満のどの自然数よりも
約数の個数が多い調和に満ちた数なのです
ところが「13」は1 と 13 でしか割る事が
出来ません
調和しない数ですよね
この事は『不吉』を感じさせるイメージの
ひとつとして繋がっているのです
タロットの13番目のカードは『DEATH』
「死神」です
白馬に乗った黒い鎧のデス・エンジェルが
描かれていますね
4人の人物が描かれています
司祭のような帽子とローブを纏った人物は
何かを乞い求めているのでしょうか?
高みなる世界の光明を求め現世での生命を
閉じたいと願って手を合わせているのか…
現世への執着から臨終を拒んでいるのか…
或いは少女の為に助けを乞うているのか?
「法王」を彷彿させる人物にもみえますね
白い服を着た女性は「死」から顔を背けて
いるのでしょうか?
それとも死の覚悟を決めて首を差し出して
いるのでしょうか?
「力」のカードに描かれていた女性に似て
いるようにもみえますね
青い服の小さな少女は膝まずき、白い花を
手にしてます
デス・エンジェルを真っ直ぐ見つめていて
純さを表す白い花を差し出しているよう
にも見えます
その姿は「死」に向き合っているかのよう
です
この青い服の小さな少女の行動からは
「吊るされた男」のカードが彷彿されます
「法王」「力」「吊るされた男」から
共通するのは『受容性』です
そして、もう一人は地面に倒れていて布が
身体に掛けられています
側には王冠が落ちている様子から察すると
彼は「皇帝」なのでしょうか
彼らに比べるとデス・エンジェルは大きく
描かれていますね
そうです
「死」とは圧倒的な力なのです
王であれ、平民であれ
死を受け入れられなくても、
受け入れたとしても
「死」は全ての生けるものに
平等に下される事なのです
生と死は常に共存しているのです
肉体は使い古され役に立たなくなります
やがて…肉体から魂は離れる…
より優れた新しいものへと再生する
もう一度「死神」のカードを見て下さい
デス・エンジェルは白百合の紋章の旗を
持っていますね
白百合の紋章は女性の生産力と神性の象徴
なのです
背景には川や木々、反りたった崖が描かれ
崖の上には2つの門柱から覗ける太陽
この太陽は沈んでいく太陽…
消えて果てゆく生命の象徴です
川はエジプトのナイル川、
ギリシア神話の黄泉における国の川です
その水を飲むと過去を忘れる
忘却の川レテなど
あらゆる神話に登場する川は
新生の象徴とされています
デス・エンジェルは何故、白百合の紋章を
掲げているのでしょう
対応星座は蠍座
対応天体は冥王星
蠍座は8番目の星座です
象徴しているのはそれぞれ「死と再生」を
表しています
蠍座のルーラーである冥王星は
地球から最も遠い惑星なので
「目には見えないもの」
「生と死」
「カルマ」
「前世に関わる事」
「破壊と再生」
「性的な事柄」
「初めと終わり」
などを象徴しています
このカードの名前は「死神」ですが
直接的な「死」を表してはいない事が
解りますね
死神自らが白百合の紋章の旗を掲げるのは
単純に肉体の死を表すカードではないと
いう事を示しているのです
カードの解釈をしていきます
仕切り直しをする
縁がある
縁が切れる
白黒はっきりする
ゼロに戻る
同じ事の繰り返し
回復する
再生する
計画の見直し
心機一転、急変
新たな繁栄…
このカードは逆位置でも大差は有りません
実践で解釈している時にも
「死神」のカードはインパクトが強い為に
前後のカードは補足に読む場合が多いから
なのです
解釈の中で健康運を視た時に
「死神」のカードが出て来た場合は
「死」を表す事は有りません
例えば、組み合わせによりますが
骨折や歯に関する事を表したり
生殖器等の病気を表す事が有ります
「死」を表すカードは「死神」ではなく
「運命の輪」や「搭」「太陽」等で
出て来る事が有ります
恋愛の解釈にキーワードで出て来た時は
縁が深い、腐れ縁などの縁が視える場合が
有ります
過去に出た時は前世からの縁があるなどを
表す事も有りますし、運命的な関係性や
生まれ変わり等のスピリチュアルな解釈に
なる事も有ります
金運では遺産問題や不動産の事柄の問題
多くの支出が有る予兆を示してますが、
その分入って来る場合も有ります
このカードは冥王星の解釈に準じてます
個人的な力ではどうにもならない運命的な
事が多いのです
『13』が不吉なイメージに繋がっている
理由を上げてみますね
1年はおよそ13の月周期からなります
(月は29.5日かけて地球の周囲を一周します)
月は毎月、死と再生を繰り返している…
闇と神秘を連想させていますね
月の周期は人の力などでは変えられません
必ず新月という闇は訪れます
闇は死を連想させるので不吉なイメージに
繋がるのでしょう
人が死を恐れるのは当然です
生きたいという事に執着するからこそ
生きていられるのですから…
でも…もし「死」を受け入れられたならば
どうでしょうか?
…「吊るされた男」の解釈を思い出して
みて下さい
常識と思っていた事柄や習慣の見方を
変える事で霊的な覚醒を目指したなら…
高みなる変容を可能にしていく事が出来る
かもしれません
「死神」には日没が描かれていましたが
次の14番目のタロットカード
「節制」には
日の出が描かれています
『生と死は常に共存している』
光が存在すれば闇も存在する…
「死神」のカードは単純に
「死」のみを表してはいないという事です
デス・エンジェルの次には
大きな翼を持ったエンジェルのカードです
エンジェルからの
メッセージを
月の畔よりお届け致します
2018,4,30